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着物で迎える初詣!知っておきたい選び方と着こなしのコツ

新年最初の一大イベントである「初詣」。家族の健康と平穏を祈り、清々しい気持ちで神聖な場所へ向かう特別な日です。
毎年、カジュアルな服装で済ませていた方も、今年は着物で格式高く、いつもとは一味違う新年の始まりを迎えてはいかがでしょうか。
しかし、冬の厳しい寒さや、着物の選び方、正しいマナーなどが分からず、なかなか一歩を踏み出せないという声も聞かれます。
そこでこの記事では、初詣にふさわしい着物の選び方や、寒さ対策を含めた着こなしのコツを詳しく解説します。
着物で参拝する初詣の特別な意味
新しい年の始まりである初詣で着物をまとうことは、普段の生活から一歩踏み出し、気持ちを新たにする特別な機会となります。
「品格」を高める着物姿の魅力
着物を身にまとうと、自然と背筋が伸び、立ち居振る舞いに優雅さが生まれます。格式高い神社仏閣での初詣において、着物姿は周囲への敬意を示す装いでもあり、自身の内面からくる品性を引き出す効果を持ちます。着物で参拝することで、新年の始まりを特別なものとして意識し、自分自身の格を高めることにつながるでしょう。
家族の記憶に残る、日本の伝統を感じる新年の迎え方
着物姿での初詣は、家族にとっても格別の思い出となります。特に、お子様やお孫様にとって、晴れやかな着物姿は、新年の特別な記憶として深く刻まれます。洋装よりも季節感や伝統を感じさせる着物は、日本の文化を継承する素晴らしい機会となるでしょう。ご家族写真を撮る際にも、着物は華やかさを添え、新年の始まりを彩る最高の演出となります。
初詣にふさわしい着物の選び方
初詣は「お祝いの場」である一方で、参拝という「略礼装」が求められる場面でもあります。カジュアルすぎず、かといって過度にフォーマルすぎない着物を選ぶのが賢明です。
「格」を意識する:訪問着・付け下げ・色無地・小紋の使い分け
初詣で着用できる着物の「格」は、主に「略礼装」や「外出着」とされるものが中心となります。
訪問着・付け下げ
親しい友人や身内との参拝など、少し格を上げたい場合に最適です。訪問着は胸元や裾に絵羽模様がつながった華やかな柄が多いです。一方、付け下げは柄が控えめで、上品な印象を与えます。どちらも略礼装として着用可能です。
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色無地
一色染めの着物で、帯の格や紋の有無によって幅広いシーンに対応できます。一つ紋を入れることで略礼装となり、落ち着いた品格を演出できるため、特におすすめです。
小紋
普段着や街着に分類されますが、華やかな柄の小紋は初詣のお出かけにぴったりです。カジュアルな初詣や、人混みが予想される場所での着用に良いでしょう。ただし、江戸小紋のように柄が細かいものは、無地に近い格を持つため、帯の選び方によっては略礼装としても着こなせます。
季節感と縁起の良い「色・柄」の取り入れ方
着物の柄には、その季節や新年の祝いにふさわしい吉祥文様を取り入れるのが望ましいです。
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冬や新春を感じさせる柄
- 吉祥文様:新年を祝う気持ちを込めて、松竹梅、鶴や亀、宝尽くしなどの吉祥文様を選ぶのは非常に縁起が良いとされています。
- 冬の柄:季節感を大切にするなら、雪輪や雪持ち椿、冬牡丹などの柄がおすすめです。
色選び
お正月には、やはり明るい色を選ぶのがふさわしいです。地色がダークネイビーやグレーなどの落ち着いた色の場合でも、柄に明るい色を取り入れることで、華やかさと好印象を両立できます。
避けるべき着物の種類とマナー違反にならないための知識
初詣に着物のマナーは厳格ではありませんが、いくつか避けた方が良いものがあります。
- 未婚女性の第一礼装「振袖」:既婚の主婦は着用しないのが一般的です。未婚の娘さんがいる場合は、振袖で華やかに参拝するのは大変喜ばしいことです。
- 袖の長い着物:振袖のような袖の長い着物は、人混みで他人に踏まれたり、階段で引きずって汚れたりするリスクがあります。着物慣れしていない場合は、袖が短めの小紋や訪問着を選ぶと安心です。
- 地味すぎるモノトーン:お祝いの場であるため、黒一色や白黒のモノトーンなど、地味すぎる配色は避けるのが無難です。
冬の寒さを克服!着物姿を美しく保つ防寒対策
冬の初詣は冷え込みが厳しく、特に長時間屋外にいると寒さに耐えられない場合があります。着物の美しいシルエットを保ちながら、暖かく過ごすための工夫が必須です。
着付けの前に必須の「インナー」
着物の防寒対策は、着付けの前に洋装用のインナーを上手に「仕込む」ことが最も効果的です。
上半身
発熱・保温性のある洋装インナーを肌襦袢の下に着用します。この際、VネックやUネックなど、着物の衿元から見えないように首元が大きく開いたものを選ぶことが重要です。もし適切な襟ぐりのインナーがない場合は、前後を逆に着ることで、うなじ部分から見えないようにする工夫も有効です。
下半身
裾よけの下に、七分丈程度のレギンスやスパッツを着用します。丈が長すぎると、歩いた際に着物の裾から見えてしまう恐れがあるため、七分丈を選ぶか、股上を浅めに履くと良いでしょう。タイツタイプではなく、足先が出るレギンスタイプが、足袋を履く際に便利です。
着物姿を格上げする「コート・羽織」
着物の上には、和装用の防寒着を着用します。これらは防寒だけでなく、着物全体の品格を高める役割も担っています。
- 道行コート・道中着:初詣などの外出に最も一般的に用いられる和装コートです。洋服でいうオーバーコートにあたります。
- 羽織:洋服でいうカーディガンのような存在で、室内の正式な場でも脱ぐ必要がありません(ただしコートは脱ぐのがマナーです)。寒さが厳しければ、羽織の上からコートを重ねて着用しても問題ありません。
- ショール・ストール:羽織やコートがない場合でも、大判のストールやマフラーで首元や肩口を覆うことで、寒さを和らげることができます。洋装用のものでも、色柄を選べばおしゃれなコーディネートになるでしょう。
足元から冷えを防ぐ「足袋と草履」
足元の冷えは全身の冷えにつながるため、重点的な対策が必要です。
- 足袋インナー:足袋の下に足袋インナーや五本指ソックスなどを重ね履きするのは非常に効果的です。保温性の高い素材を選べば、草履でも末端の冷えを防ぎやすいです。
- 重ね履きの工夫:重ね履きをする前提で、普段よりも少し大きめの足袋を選ぶと、窮屈にならず快適に過ごせます。
初詣の着物のレンタル・購入を検討する際のポイント
着物を所有していない、あるいは手入れが面倒という方には、レンタルも賢い選択肢です。
着物購入とレンタルの費用対効果と使い分け
- 購入:費用は高額になるが(数十万〜100万円以上)、自分の体型にぴったりと合わせた仕立てができ、いつでも着用可能です。着物に愛着を持ち、着用頻度が高い場合や、親子代々受け継ぎたいと考える場合に適しています。
- レンタル:費用を抑えられ(数万円程度)、着用後のクリーニングや保管の手間が一切不要である点が最大のメリットです。流行の着物を気軽に楽しみたい場合や、初詣など年に数回程度の着用を想定する場合に最適です。
着物レンタルを選ぶ際の「フルセット」と「着付け込み」の確認
レンタルを利用する際は、サービスの範囲を事前に確認することが重要です。
「フルセット」の確認
着物本体だけでなく、長襦袢、帯、帯締め、帯揚げ、草履、バッグ、そして冬場に必要なショールや防寒小物まで一式揃っているかを確認しましょう。小物類を別途用意する手間や追加費用を避けられます。
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「着付け込み」の確認
ほとんどのレンタル店では着付けサービスを提供しています。経験豊富な着付け師に着付けてもらうことで、着崩れしにくく美しい仕上がりになります。
早期予約の重要性
初詣の時期は、人気の柄やサイズ、着付けの予約枠がすぐに埋まりやすいです。計画的に早めに予約を済ませましょう。
初詣当日を快適に!着物を着た際の立ち振る舞いと所作
着物で長時間過ごす初詣では、着崩れを防ぎ、美しさを保つための所作も重要です。
着崩れを防ぎ、美しさを保つための所作
- 歩き方:洋服よりも歩幅を小さく、内股気味に歩くことを意識すると、着崩れを防ぎ、上品な印象を保てます。
【関連記事】【教えてカオリ先生!】①きものを着た時の立ち姿・歩き方
- 階段の上り下り:裾を踏まないよう、少し着物の前を持ち上げながら、歩幅を小さくします。階段を上る際は、袖を軽く手で押さえると、袖が階段に触れるのを防ぐことができます。
- 車の乗り降り:座席に座る前に、袖を膝の上に重ねてまとめ、背筋を伸ばしたまま浅めに腰掛けます。帯を潰さないよう、背もたれにもたれかからないよう意識します。
【関連記事】【教えてカオリ先生!】③きものを着た時の椅子の座り方
- トイレ:裾と長襦袢を左右別々に持ち上げ、クリップなどで帯に挟んで留めてから用を足すのが最も簡単な方法です。慣れない場所でも慌てないよう、事前に方法を確認しておきましょう。
持ち物は最小限に!初詣のおすすめ持ち物チェックリスト
着物姿に大きなバッグは不格好です。持ち物は厳選し、小さな和装バッグに収めるのが理想です。
- 必須の持ち物:小銭入れ(賽銭用)、携帯電話、ハンカチ(大判のハンカチは食事の汚れ防止にも役立つ)、ティッシュ。
- 防寒・便利グッズ:貼るカイロ、予備のストール、リップクリームなど。特にカイロは、着物の下や帯の中に忍ばせると効果的です。
まとめ:着物という伝統美で、清々しい新年を
着物で迎える初詣は、新年の喜びを格別なものにし、ご自身やご家族に品格をもたらす素晴らしい体験です。
この記事では、初詣にふさわしい着物として訪問着や小紋などの「格」の選び方、松竹梅などの縁起の良い柄の取り入れ方、そして冬の寒さに負けないインナーや和装コートでの防寒対策、さらに便利なレンタル活用術までを詳細に解説いたしました。
今年の初詣は、この記事を参考に、着物という日本の伝統美をまとい、心身ともに清々しい最高の新年を迎えてはいかがでしょうか。
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