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成人式は着物以外でもOK!失敗しない服装の選び方やマナーについて解説

成人式といえば、華やかな振袖姿を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし近年、成人式に着物以外の服装で参加したいと考える新成人が増えています。
成人式に着物以外の服装を選ぶ際、「会場で浮かないか」「マナー違反にならないか」といった点は、特に大きな懸念事項となります。
この記事では、成人式で着物以外の服装を選ぶ際の具体的な候補や、失敗しないためのマナー・選び方、そして準備を進める際のポイントについて詳しくご紹介していきます。
成人式で振袖を着るのが一般的になった理由
成人式で振袖を着用する習慣は、日本の伝統と深い関わりがあります。もともと振袖は、未婚女性の第一礼装として最も格式が高いとされ、成人という人生の節目を祝うにふさわしい衣装と考えられてきました。
親御さんにとっても、我が子の成長を喜び、社会への旅立ちを見送る「愛情の証」として、最高級の振袖を用意することは、一つのステータスであり、慣習でもありました。
こうした背景から、成人式=振袖というイメージが定着したのです。しかし、現代では価値観の多様化や経済的な理由により、その慣習にも変化が見られるようになってきています。
振袖・着物を着ないことを選ぶ主な理由
振袖は素晴らしい衣装ですが、準備や当日の負担が大きいのも事実です。着物以外の選択肢を検討する背景には、主に以下の理由があります。
- 高額な費用負担
振袖を購入する場合、数十万円から数百万円の費用がかかり、家計にとって大きな負担です。レンタルを選ぶにしても、人気の振袖は予約が早いうえに、安くはありません。 - 準備と当日の手間
着付けやヘアメイクの予約、事前の小物準備など、非常に手間がかかります。また、当日は朝早くから準備が必要で、慣れない着物で一日を過ごすことの負担を感じる新成人もいます。 - 本人の好みや体質
「自分には似合わない」「洋服の方が自分らしい」という本人の強い希望や、体調や体質(寒がり、着崩れしやすい)などから、動きやすい洋装を選ぶケースも増加しています。 - 実用性の欠如
一度きりのイベントのために高額な衣装を購入することに、実用性を重視する現代の若者や親御さんが疑問を感じる傾向も見られます。
成人式に着物以外で参加する場合の具体的な選択肢
成人式に着物以外の服装を選ぶとしても、「お祝いの席」としての格式を保つことが大切です。ここでは、華やかさと品格を両立できる主な選択肢をご紹介します。
パーティードレス・イブニングドレス
最もポピュラーな着物以外の選択肢です。華やかさと女性らしさを演出しつつ、振袖よりも動きやすく、費用も抑えやすいのが魅力です。
成人式は昼間の式典であり、夜会服であるイブニングドレスは基本的にふさわしくありません。膝が隠れる丈のミディ丈やロング丈のフォーマルドレスを選びます。色は派手すぎず、上品な光沢のある素材が好まれます。
スーツ・セットアップ
近年、特にジェンダーレスなファッションを好む層や、クールで知的な印象を与えたい新成人に選ばれています。
ビジネススーツではなく、ツイード素材や光沢感のある生地を使ったセレモニースーツやセットアップを選びましょう。パンツスーツも品格があれば問題ありません。コサージュやパールのアクセサリーなどをプラスし、お祝いの場にふさわしい華やかさを加える工夫が重要です。
袴(はかま)
着物の持つ厳粛さと、振袖ほどの重厚さがないバランスの良い和装です。大学の卒業式で着用する方も多く、馴染みやすい衣装です。
振袖よりも着付けが比較的容易で、動きやすいのが特徴です。日本の伝統を尊重しつつ、振袖に抵抗がある場合に適しています。ただし、洋装よりも費用や準備の手間はかかります。
訪問着・付け下げ
「着物以外」の検索をする層の中には、「振袖以外」の着物を検討したい方もいるかもしれません。振袖の代わりに訪問着や付け下げを選ぶという選択肢もあります。
訪問着や付け下げは、未婚・既婚を問わず着用できるフォーマルな着物です。振袖のような華やかさはありませんが、上品で落ち着いた印象を与えます。親御さん自身が着用することも可能です。
成人式に「着物以外」で参加する際のマナーと選び方
親御さんとしては、娘さんが成人式で恥ずかしい思いをしないか、マナー違反にならないかという点が気がかりでしょう。着物以外の服装を選ぶ際に特に注意すべきマナーと選び方を解説します。
「格式」と「露出度」の注意点
成人式は公的な「式典」であり、ドレスコードは準礼装(セミフォーマル)以上と考えるのが安全です。
| チェック項目 | OKの目安 | NGの例 |
|---|---|---|
| 生地の格式 | ツイード、サテン、レース、ベルベットなど上品な素材 | デニム、綿、カジュアルなニットなど |
| 露出度 | 膝が隠れる丈、肩や胸元の露出は控える(羽織もの推奨) | ミニスカート、胸元が大きく開いたデザイン、ノースリーブのみ |
| 足元 | ストッキング着用(肌色または黒)、パンプス | 素足、サンダル、ブーツ、スニーカー(雪国は除く) |
特に露出度の高い服装は、お祝いの場にふさわしくないと見なされやすいです。ドレスを選ぶ場合は、ボレロやストールなどを羽織り、品格を保つ配慮をしましょう。
地域や会場の雰囲気に合わせた服装選びのポイント
成人式の雰囲気は、自治体や会場によって大きく異なります。都会の大規模会場では多様なファッションが見られる傾向がある一方、地方の小規模な会場や伝統を重んじる地域では、振袖の割合が非常に高い場合があります。
不安な場合は、前年の成人式の様子をインターネットや知人から情報収集してみましょう。会場の格式(ホテル、市民会館、体育館など)も参考にすると、服装のレベル感を判断しやすくなります。
成人式に着物レンタルサービスを活用するメリット・デメリット
成人式に着物以外の服装を検索している方のなかには、費用の問題や手間の問題で振袖を諦めている方もいるかもしれません。しかし、レンタルサービスを活用することで、これらの問題を解決し、伝統的な振袖姿を叶えることが可能です。
| 比較項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 費用 | 購入よりも大幅に抑えられる。セットプランが豊富。 | 人気の柄は価格が高め。返却時の保証料がかかることがある。 |
| 手間 | 着付けに必要な小物が一式揃っているため、準備が楽。 クリーニングの手間がない。 |
返却期限がある。 |
| 自由度 | トレンドの柄や、普段着ることのない高級品を選べる。 | サイズや柄の選択肢が先着順で埋まりやすい。 |
記念写真を着物で残す「前撮り・後撮り」という選択肢
もし、「式典は洋服が良いけれど、着物姿も残したい」と考えているなら、前撮り・後撮りの活用をおすすめします。
式典当日の混雑や慌ただしさから解放され、最高のコンディションで写真撮影に臨むことが可能です。式典は洋装で参加し、別日で振袖を着ることで、費用や手間、そして本人の好みの全てを叶える「最善の折衷案」となります。
準備のスケジュールと、レンタル・購入の費用相場
成人式の準備は、一般的に1年半~1年前から始めるのが理想的です。特にレンタルで人気の高い柄や、着付け・ヘアメイクの予約は、すぐに埋まってしまいます。
| 項目 | 準備開始時期の目安 | 費用相場(目安) |
|---|---|---|
| 振袖購入 | 2年前~1年半前 | 50万円~200万円以上 |
| 振袖レンタル | 1年半前~1年前 | 15万円~40万円(フルセット) |
| ドレス・スーツ購入 | 3~6ヶ月前 | 3万円~20万円(ブランドによる) |
「何に一番重きを置きたいか」を考え、費用や手間も考慮した上で、着物販売・レンタルも視野に入れながら、最適な選択肢を見つけていきましょう。
まとめ
成人式は、成人を祝う人生の重要な節目です。伝統的な振袖姿は確かに素敵ですが、費用、手間、そして何よりも本人の意思を尊重し、成人式に着物以外の服装を選ぶことは決してマナー違反ではありません。
大切なのは、その選択が「お祝いの場にふさわしい品格を保っているか」という点です。洋装を選ぶ場合でも、この記事でご紹介したマナーや選び方を参考に、TPOに合った服装を心がけてください。
もし「やはり着物も捨てがたい」「費用の心配を減らしたい」とお考えであれば、着物レンタルサービスや、前撮り・後撮りを活用して、家族全員が納得できる形で美しい記念を残すという方法もあります。
「鈴花」では、成人式の振袖の販売・レンタルを提供しております。予算や希望に沿った最適なプランをご提案し、着付けやヘアメイク、前撮りまでトータルでサポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。
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