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着物の処分に困ったら?後悔しない7つの方法

タンスの中で眠っている、思い出の詰まった着物。「いつか着るかもしれない」と思いつつも、なかなかその機会がなく、処分に困ってはいませんか?
大切にしてきたものだからこそ、そのままゴミとして捨ててしまうのは忍びないもの。しかし、どうすれば後悔なく手放せるのか、具体的な方法が分からず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたのために、着物を処分する7つの具体的な方法を詳しく解説します。買取や寄付、リメイクといった、着物の価値を活かす選択肢から、やむを得ず手放す際の注意点まで、一つひとつ丁寧にご紹介します。
この記事を読めば、あなたにとって最適な着物の処分方法が見つかり、大切な思い出と気持ちをすっきりと整理できるはずです。
なぜ多くの人が着物の処分に悩むのか
成人式や卒業式、結婚式など、人生の節目を彩ってきた着物。しかし、ライフスタイルの変化とともに着る機会が減り、タンスの肥やしになっているという方も少なくないでしょう。いざ処分しようと思っても、さまざまな理由から一歩を踏み出せないものです。
捨てるには「もったいない」と感じる価値があるから
着物は、単なる衣服ではなく、日本の伝統文化を象徴する工芸品でもあります。職人が時間と手間をかけて作り上げた着物には、美術品としての価値を持つものも少なくありません。
特に、正絹のような高級な素材で作られていたり、有名な作家や産地のものだったりすると、高額で取引されることもあります。こうした価値を知っていると、「ゴミとして捨てるのはあまりにもったいない」と感じるのは当然のことでしょう。
親や祖父母からの大切な思い出が詰まっているから
ご自身の着物だけでなく、親や祖父母から譲り受けた着物の処分に悩むケースも多く見られます。着物には、作り手や持ち主の想い、そして家族の歴史といった、お金には代えがたい価値が詰まっています。
「母が大切にしていた着物だから」「祖母の思い出が詰まっているから」といった理由で、処分することに罪悪感を覚えてしまうのです。
具体的な処分方法や相談先がわからないから
いざ着物を手放そうと決心しても、どこで、どのように処分すればよいのか分からず、途方に暮れてしまう方も多いようです。「どこに相談すればいいの?」「どんな処分方法があるの?」といった疑問が、行動をためらわせる原因となっています。
【7選】後悔しない着物の処分方法
着物の処分方法は、一つではありません。ここでは、後悔しないための7つの方法をご紹介します。それぞれの特徴を理解し、ご自身にとって最適な方法を見つけてください。
方法1:着物買取専門業者に売る
価値のある着物であれば、着物買取専門業者に買い取ってもらうのがおすすめです。着物の知識が豊富な専門家が査定するため、適正な価格で買い取ってもらえる可能性が高いでしょう。
出張買取や宅配買取など、自宅にいながら査定・買取を依頼できるサービスも充実しています。
方法2:リサイクルショップに持ち込む
手軽さを重視するなら、リサイクルショップに持ち込むのも一つの方法です。ただし、着物の専門知識を持つスタッフがいない場合が多く、価値のある着物でも安価で買い取られてしまう可能性がある点には注意が必要です。
方法3:フリマアプリやネットオークションで売る
フリマアプリやネットオークションを利用すれば、自分で価格を設定して販売できます。希少価値の高い着物であれば、思わぬ高値で売れる可能性も。
ただし、写真撮影や商品説明の作成、梱包・発送、購入者とのやり取りなど、すべて自分で行う手間がかかります。
方法4:NPO団体や施設に寄付する
「誰かに役立ててほしい」という想いが強いなら、NPO団体や施設に寄付するのも素敵な選択肢です。寄付された着物は、海外で再利用されたり、福祉施設で活用されたりします。
ただし、団体によっては送料が自己負担になる場合や、寄付を受け付けていない場合もあるため、事前に確認が必要です。
方法5:リメイクして小物や洋服に作り変える
思い出の着物を手元に残したいという方には、リメイクがおすすめです。日傘やバッグ、洋服などに作り変えることで、新たな形で着物を活かすことができます。
専門業者に依頼するだけでなく、ご自身で小物作りなどに挑戦してみるのも楽しいでしょう。
方法6:家族や知人・友人に譲る
着物を着てみたいという家族や知人・友人がいれば、譲るのも良い方法です。大切にしてきた着物を、身近な人に受け継いでもらえるのは嬉しいものです。
ただし、相手の好みやサイズを考慮し、一方的な押し付けにならないよう配慮することが大切です。
方法7:自治体のルールに沿ってゴミとして処分する
汚れや傷みがひどく、他の方法での処分が難しい場合は、最終手段としてゴミとして処分することになります。
多くの自治体では、着物は「可燃ごみ」または「資源ごみ(古布)」に分類されます。お住まいの自治体のルールをよく確認し、正しく分別して処分しましょう。
【方法別】メリット・デメリットと選ぶ際のポイント
ここでは、それぞれの処分方法のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。ご自身の状況や着物の状態に合わせて、最適な方法を選ぶための参考にしてください。
高値が期待できる「買取」のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
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【選ぶ際のポイント】
少しでも高く売りたいなら、複数の業者に査定を依頼する「相見積もり」がおすすめです。また、悪質な業者に騙されないよう、信頼できる大手の買取業者を選ぶようにしましょう。
手軽さが魅力の「フリマアプリ」のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
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【選ぶ際のポイント】
商品の状態を正確に伝え、トラブルを避けるためにも、写真は多めに掲載し、説明文は具体的に記入することが大切です。送料は出品者負担にすると、売れやすくなる傾向があります。
社会貢献につながる「寄付」のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
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【選ぶ際のポイント】
寄付先の団体の活動内容や、送料・寄付金の有無などを事前にホームページで確認しましょう。ご自身の想いに合った寄付先を選ぶことが、満足度の高い処分に繋がります。
思い出を形に残せる「リメイク」のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
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【選ぶ際のポイント】
何にリメイクしたいのか、完成後のイメージを具体的に持つことが大切です。プロに依頼する場合は、過去の作品などを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
最終手段としての「ゴミ処分」の注意点
ゴミとして処分するのは、他のどの方法も難しい場合の最終手段と考えましょう。多くの自治体では、着物は「可燃ごみ」または「資源ごみ(古布)」として扱われます。
- 可燃ごみ: 汚れや破れがひどく、再利用できない着物
- 資源ごみ(古布): 状態の良い着物
自治体によってルールが異なるため、必ずお住まいの市区町村のホームページやごみ出しパンフレットを確認してください。無許可の回収業者を利用すると、不法投棄や高額請求などのトラブルに巻き込まれる可能性があるため、絶対にやめましょう。
着物の処分で後悔しないために知っておきたい3つのこと
どの処分方法を選ぶにしても、事前に以下の3つのポイントを押さえておくことで、後悔する可能性をぐっと減らすことができます。
まずは着物の状態(シミ・汚れ・サイズ)を確認する
査定額や、そもそも買い取ってもらえるかどうかは、着物の状態に大きく左右されます。特に、衿元や袖口のシミ、カビ、虫食い、色あせなどは厳しくチェックされるポイントです。
また、着物のサイズも重要で、身丈(身長の目安)が150cm以下など、現代の平均的な体型と大きく異なる場合は、需要が少なくなりがちです。
証紙やたとう紙など付属品の有無をチェックする
有名作家の作品や、特定の産地で作られた着物であることを証明する「証紙」は、査定額を大きく左右する重要な付属品です。購入時に付いてきた場合は、必ず一緒に査定に出しましょう。
また、着物を包む「たとう紙」や、桐の箱なども、あれば一緒に査定に出すことで、大切に保管されていたという良い印象を与えることができます。
複数の買取業者に査定を依頼して価値を知る
着物の価値は、査定する業者によって大きく異なる場合があります。そのため、1社だけでなく、複数の業者に査定を依頼することが非常に重要です。
複数の査定額を比較することで、お持ちの着物の適正な相場を知ることができ、最も高く買い取ってくれる業者を選ぶことができます。
まとめ:自分に合った方法で、大切な着物を未来へ繋ごう
着物の処分は、単に物を手放すということだけではありません。そこにある思い出や価値と向き合い、次へと繋ぐための大切なステップです。
今回ご紹介した7つの方法には、それぞれにメリットとデメリットがあります。
しかし、処分という選択の前に、もう一度その着物を活かす道がないか考えてみることも大切です。
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