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【きもの文様シリーズ】羊文様

様々な着物の文様を求めて走り回っている「きもの文様 千文家」山下啓介です。
私が出会った文様と、関連する豆知識をご紹介します。
今回の文様は『羊文様(ひつじもんよう』
この帯の柄、面白いでしょ!
ヒツジが一匹、ヒツジが二匹と数えていくと夢を食べるバクにいつの間にか変化していますΣ( ̄□ ̄)!
そして以下が今日の解説
羊文様(ひつじもんよう)
羊(ヒツジ)は、動物界 脊椎動物門 哺乳綱 ウシ目 ウシ科 ヤギ亜科の1種です。角をもち、主に羊毛を得るために家畜化されています。
干支としてもなじみ深い羊。群れをなす羊は家族の安泰を示し、いつまでも平和に暮らす事を意味しています。
羊年生まれは、紙(紙幣)を食べるからお金が貯まらない…なんて話を聞きますが…
羊は
『美』の象徴なんです❗
美しいという漢字の「美」の由来は、大きい羊と書いて「美」なんです。
というのも、僕が本で読んで印象深い話の紹介。
ある時、羊の群れが一匹の狼に襲われます。
羊たちは、あわてて一斉に逃げました。
相手は狼ですから、それはもう必死に逃げます。
その時です。その群れの中で、一番大きな羊が、皆が逃げる方向と逆…
つまり、恐ろしい狼に向かって、たった1匹、突進していくではありませんか!
「俺に任せろ!そしてお前達は必ず生き延びろよっ!もし俺に何かあったら、母ちゃんの事、頼んだぞ!」
と、言わんばかりの突進です❗❗❗
その姿があまりにも美しいことから「美」という漢字が出来たと言います。
そんな『羊』にわたしもなりたい『我』で、『義』が出来たとか…
ねっ❗素敵な話でしょ
コレ読んだ瞬間から、すげぇ~誰かに話したくなりました(笑)
他にも、『美の由来』は沢山あって…
昔むかし中国では羊はまだたくさん飼われていなく珍しい動物でした。
羊の大好きな王様が、珍しい羊がいると聞けばどんなところへでも見に行ったそうで… 王様の一行は西へ西へ西へと旅を続けたといいますね
そして、家来たちも王様もお腹がすいて歩けなくなり、旅に連れて来た羊を食べたそうです。
羊+食=養 【羊の肉は栄養満点。それを食べれば体が養われると言う意味】
その夜の王様は、大きな黄金色をした羊の夢を見たそうです。
羊+大=美 【大きな黄金色の羊は美しい】
すると、見張りをしていた家来が羊の群を発見❗王様にその様子を告げた。王様はついに羊の群れを見つけて
君+羊=群 【羊が丸くまとまっている様子。君は、「まとまる」の意】
こうして羊は、はるか西の国から中国へと続々と入ってくるようになったそうです。
昔の中国で羊は食用にされたほか、神様の供え物としても使われた。「羊」の字を含む漢字には「おいしい」「形が美しい」「めでたい」などいい意味に使われることが多いようです。
かわいいだけでなく「美」の由来も持つ羊の柄、お見かけの際はこういったお話に思いを馳せてみてもおもしろいですね。
記事提供:きもの文様 千文家_山下啓介
https://ameblo.jp/bonbonkeitan/entry-12226024655.html