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七五三の着物、どう保管する?着用後に気をつけたいポイントとは

様々な着物の文様を求めて走り回っている「きもの文様 千文家」山下啓介です。
今日は少し内容を変えて、七五三の後の着物のお手入れについてご紹介します。
まもなく「七五三」シーズンですね。
店頭にも宮参りの時に着たお初着を持ち込みされて肩上げや、腰上げの準備をされるお客様がいらっしゃいます。
しか〜し、たまに久しぶりに着物を出してみたらカビだらけ…ってコトがあります😅
特に黒地に多いというか、目立ちます。
黒地はカビが大好物なので、特に着たあとのお手入れが大事なんです‼️ 洋服も同じですよね。
黒地のスーツとかをシーズンが終わった後に放置していると…えっ😅コレ、カビが…なんてことも
今回は、七五三を着た後の「着物のお手入れ」についてのアドバイス!!
僕の3歳の七五三
まずは、「今後使う予定は無い」という場合でも、肩上げ・腰上げは解いておいた方が良いです。
縫い合わせた部分には湿気等がこもりやすく、変色やカビの温床になりやすいのです。
▪️陰干し
着用した着物や長襦袢は、汗などの水分をたっぷりと含んだ状態になっています。水分や皮脂は、カビ菌等の大好物。汗を含んだままの着物をしまえば、次に出した時にはカビだらけで色も変わってしまっていた…ということになりかねません。
着用後はしっかりと「陰干し」をして、含んだ水分を取り去りましょう。
【着物の陰干し】
1)和装ハンガー等に着物をかけ、形を整えます。
2)室内の風通しが良く、直射日光が入らない場所に置きます。
3)半日~1日以上陰干しをしておきます。
※風通しが良い場所が見つからない場合、また天候の都合で湿気が多いという時には、エアコンを除湿状態にしてかけておくのも手です。
【特に汚れやすいポイント】
①衿元(えりもと)・胸の周辺:食べ物や飲み物等のハネが無いかをよく見ましょう。
女性の方は、ファンデーションの汚れをチェックしましょう。
②袖口(そでぐち):表側だけでなく、裏側にも汚れが付きやすい箇所です。生地裏側もよく確認しましょう。
③裾(すそ):泥汚れが付きやすい箇所です。
天候が悪い日・車移動が多い場合には、特に注意‼️
【お酒のシミは要注意】
お祝いの席で着物を装ったあとは、お酒による着物のトラブルはとても起こりやすいものです。
お酒を自分で飲む方はもちろん「自分は飲まない」という人も、知らず知らずのうちに着物にビールやお酒のシミが付いてしまうコトがあります。
着物についたビールやお酒のシミは、一度乾くと少し目立たなくなるため「クリーニングをしなくていいかな」と思ってしまう人も多いです。
ところがビールやお酒のシミは後になってから「この部分だけなんとなく色がおかしい」という形で目立ってきます。
お酒は栄養価も高いので、カビ菌が繁殖しやすく、カビによるシミやカビ臭さの原因にもなってしまいます。
なので、お酒のシミは付いてから時間が経てば経つほど、専門店でもシミ抜きが難しくなっていきます。「お酒のシミが付いたかも🤔‼️」っと思ったら、早めに和装クリーニング専門店に相談されてくださいね。
個人的には、汚れが見つかった場合は、和装クリーニングの専門店にお願いした方がよいと思います。
着物は大切にケアをし保管をすれば、何十年も着ることができます!!
いつまでも美しい状態に留めておくためにも、「着た直後」のアフターケアと保管に気を配ってみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
記事提供:きもの文様 千文家_山下啓介
https://ameblo.jp/bonbonkeitan/entry-12249080228.html