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着物の帯の種類や結び方を徹底解説!

着物の帯の種類や結び方一つで、着物の印象もTPOに合わせた格も大きく変わります。
フォーマルな二重太鼓からカジュアルで華やかな変わり結びまで、シーンに合わせた帯選びの知識は、着物ライフをより豊かにしてくれます。
この記事では、着物姿をより美しく、TPOにふさわしい装いにするために、着物の帯や結び方の種類に関する基本知識から徹底的にご紹介していきます。
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帯の基本を知る:着物の帯の種類と格
着物の帯は、形状や長さ、仕立て方によって大きく四つの種類に分けられ、それぞれに着用できるシーンや着物の格(フォーマル度)が定められています。大人の女性として着物をお洒落に着こなすためには、まずこの帯の基本と格を理解することが大切です。
フォーマルな帯の代表格
日本の伝統的な帯の中で、最も格が高く、礼装に用いられるのが丸帯(まるおび)と袋帯(ふくろおび)です。
- 丸帯(まるおび)
帯地を二つ折りにし、端を縫い合わせたもので、表裏全面に豪華な柄が入っていることが特徴です。重厚で格調高い雰囲気を持ちます。最も格式が高いため、現代では花嫁衣裳や舞台衣装など、特別な場面での使用が中心です。 - 袋帯(ふくろおび)
表地と裏地を縫い合わせて袋状にした帯で、丸帯に比べて軽量で締めやすいように工夫されています。柄が帯全体に入る「全通柄」や、一部を省いた「六通柄」などが主流です。留袖、振袖、訪問着、付下げ、色無地といったフォーマル(礼装)全般に用いられます。結婚式、披露宴、格式ある茶会など、改まった場での着用が基本です。
普段使いから略礼装まで
日常的なお洒落着や、ややカジュアルな略礼装に対応できるのが、こちらの種類です。
- 名古屋帯(なごやおび)
帯を締める際に胴に巻く部分をあらかじめ半幅に仕立ててある(九寸名古屋帯の場合)帯です。袋帯よりも手早く、簡単に締められるのが最大の魅力です。おしゃれ着から略礼装まで幅広く使われます。小紋、紬、色無地(格による)など、友人との食事会、観劇、カジュアルなお茶会など、多くのお出かけシーンに活用できます。 - 半幅帯(はんはばおび)
帯の幅が通常の帯の約半分(約15cm〜17cm)に仕立てられている帯です。芯が入っていない、あるいは柔らかい芯材が使われているため、様々な変わり結びを楽しむのに最適です。最もカジュアルな帯で、浴衣、紬、ウール、木綿などの普段着に合わせ、近所へのお出かけや夏祭りなど、気楽なシーンに用いられます。
「織り」と「染め」の違いと格
帯は生地の作り方によっても格が変わり、着物との格調を合わせる上で重要なポイントとなります。
- 織りの帯(格高・重厚)
糸を先に染めてから織り上げる「先染め」の帯(例:西陣織、博多織)。厚みがあり、金銀糸を用いたものは特に格が高く、礼装に用いられます。 - 染めの帯(格控えめ・軽やか)
生地を織り上げてから模様を染める「後染め」の帯(例:紅型染、友禅染)。しなやかで軽やかな印象になり、格は控えめで、主におしゃれ着やカジュアルな装いに用いられます。
帯の種類別の結び方
帯は種類によって、結ぶことのできる結び方が異なります。ここでは、帯の種類ごとに、どのような結び方があるのか、その代表的な名称とTPOをご紹介します。
丸帯
丸帯は、帯の重さや長さから、主に格式高い結び方に対応します。
- 二重太鼓(にじゅうだいこ)
留袖や訪問着といった礼装に用いられる、最も格式高い結び方です。「喜び事が重なる」という意味合いを持ちます。丸帯は重厚ですが、その格式に見合った結び方です。
袋帯
現代の礼装を支える袋帯は、格調高い結び方と華やかな結び方を使い分けます。
- 二重太鼓(にじゅうだいこ)
既婚女性の第一礼装・準礼装に必須の結び方です。結婚式や公式行事など、格調を重んじるすべての場面でこの結び方になります。 - 振袖の変わり結び
文庫結び、立て矢結び(たてやむすび)、ふくら雀(ふくらすずめ)など、未婚女性の第一礼装である振袖の華やかさを引き立てるために考案された、帯全体を立体的に見せる結び方の総称です。成人式や結婚式の列席など、振袖を着用する特別な日に用いられます。
名古屋帯
名古屋帯は、手軽ながらも品のある結び方で、日常的な装いを美しく見せます。
- 一重太鼓(ひとえだいこ)
名古屋帯の最も一般的な結び方で、袋帯の二重太鼓よりも手軽に結べます。小紋や紬といったおしゃれ着や、略礼装にも適しています。 - 角出し結び(つのだしくすび/銀座結び)
お太鼓の上の角が少し飛び出た、粋で洒落た印象を与える結び方です。小紋や紬などの普段着を、より個性的に着こなしたい時に適しています。
半幅帯
最もカジュアルな半幅帯は、自由な発想で様々な変わり結びが楽しめます。
- 文庫結び(ぶんこむすび)
浴衣の定番結びです。蝶の羽のように整える、若々しく華やかな印象の結び方です。 - リボン結び(りぼんむすび)
文庫結びをさらに可愛らしくアレンジした結び方で、主に浴衣やカジュアルな着物に用いられます。 - 貝の口(かいのくち)
大人の女性におすすめの、シンプルで後ろ姿がすっきりとした結び方です。粋な雰囲気を演出し、普段着や浴衣を落ち着いた印象にしたい時に使われます。
着物と帯のコーディネート術
帯の種類と結び方の基本を理解したら、次はセンスの見せどころであるコーディネート術です。着物と帯の組み合わせで、着姿の印象は大きく変わります。
シーン別の「格」の合わせ方
着物と帯の格を合わせることは、マナー違反を避けるための基本です。
- 格を上げるコーディネート(フォーマル)
格式高い着物(留袖、訪問着)には、必ず織りの袋帯(二重太鼓)を合わせます。金銀糸が使われた格調高い帯を選びましょう。 - 格を下げるコーディネート(カジュアル)
訪問着や色無地などの着物を普段使いしたい場合、あえて柄や織りの名古屋帯(一重太鼓)を合わせることで、全体の格を下げ、略礼装やお洒落着として着ることができます。ただし、結婚式など正式な場ではこの方法は避けましょう。 - 普段着の自由な組み合わせ
小紋や紬といった普段着には、名古屋帯や半幅帯を自由に合わせ、色や柄、結び方の種類で個性を演出しましょう。
帯の色・柄のコーディネートのコツ
帯は、着物の約1/3を占める大きな要素であり、全体の印象を決定づけます。
- 同系色トーンで上品にまとめる
着物の地色と帯の色を同系色や近似色でまとめると、品の良い、落ち着いた印象になります。たとえば、淡い色の着物に濃淡のある同系色の帯を合わせると、統一感が生まれます。 - 反対色でメリハリをつける
着物と帯を反対色や補色で組み合わせると、お互いを引き立て合い、華やかで個性的な装いになります。特に、柄が少ないシンプルな着物に、華やかな帯を合わせる「帯主役」のコーディネートも人気があります。 - 季節感を意識した柄選び
春は桜、夏は朝顔、秋は紅葉といった季節の柄を帯で取り入れることで、装いに情緒が生まれます。特にカジュアルな帯では季節の柄を大胆に楽しむことができます。 - 「着物の柄」の中の一色を帯で拾う
着物の細かい柄に使われている色の中から一色を選び、その色を帯の色や、帯締め、帯揚げといった小物に取り入れると、全体に統一感が生まれ、洗練されたコーディネートが完成します。これは着物慣れした方におすすめのテクニックです。
帯結びをさらに美しく見せるための「小物」の使い方
帯結びを美しく完成させ、全体の着姿を整えるのが帯締めや帯揚げといった小物です。これらは単なる装飾ではなく、帯の形を固定し、崩れを防ぐという重要な役割も担っています。
帯締め・帯揚げの選び方と色合わせ
- 帯揚げ(おびあげ)
帯の上部と着物の境目を滑らかにし、帯枕を隠す役割があります。コーディネートに占める面積は小さいものの、色によって印象が大きく変わります。着物、帯、帯締めのいずれかの色と合わせるのが基本ですが、あえてアクセントカラーとして用いることもあります。 - 帯締め(おびじめ)
結んだ帯がほどけないように、中央でしっかりと固定する、機能的に最も重要な小物です。装いの格によって、平組、丸組などの種類を使い分けます。礼装には金銀糸の入った格式高い平組が使われます。普段着では、丸組や三分紐など、遊び心のあるものを選ぶのもお洒落です。色はコーディネートの締め色として、着物や帯の柄の色を一色拾うと美しくまとまります。
帯枕や帯板など着付け小物の役割と使い方
美しい帯結びは、目立たない小物のサポートによって成り立っています。
- 帯枕(おびまくら)
お太鼓結びの際、結び上がりの形をふっくらと、立体的に美しく整える土台となるものです。フォーマルな結び方(二重太鼓)には大きめのしっかりとした枕を、カジュアルな結び方には小さめの枕を使うと、TPOに合った帯の形が作れます。 - 帯板(おびいた)
胴回りに巻いた帯にシワが寄るのを防ぎ、前帯の表面をピンと張らせて、常に美しく保つために用います。
これらの小物は、着物姿の完成度を格段に高めてくれるため、帯の種類や結び方に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。
まとめ
この記事では帯の基本的な種類と格から、各種帯で可能な結び方の名称、そして実践的なコーディネート術までをご紹介しました。
「どの帯を選んだら良いか分からない」「手持ちの着物に合う帯のコーディネートに悩んでいる」といった場合は、プロの専門知識を頼ることが成功への近道です。
「鈴花」では、お客様一人ひとりの好みに合わせた着物と帯の最適なコーディネートをご提案しております。お洒落な帯の結び方の相談や、フォーマルな帯のレンタルまでトータルでサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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