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結婚式には訪問着でも大丈夫?着ていく際のマナーやふさわしい色や柄の選び方

友人や親族の結婚式に招待された際、「着物で出席したいけれど、訪問着では失礼にならないかしら?」と悩まれる方は少なくありません。結論から申し上げますと、訪問着は結婚披露宴に華を添える、非常に人気の高い正統派の装いです。しかし、立場やシーンに合わせた選び方にはいくつか知っておきたいポイントがあります。

今回は、結婚式に訪問着を着ていく際のマナーをはじめ、周囲に好印象を与える色・柄の選び方、小物の組み合わせについて詳しく解説します。

1.訪問着とは

訪問着

訪問着は、年齢や既婚・未婚を問わず幅広く着ることのできる、利便性の高い着物です。 最大の特徴は、肩から胸、袖、そして裾まわりにかけた絵柄が、縫い目をまたいで一枚の絵のように繋がっている「絵羽模様(えばもよう)」にあります。
着物の格としては、第一礼装である「留袖(黒留袖・色留袖)」に次ぐ準礼装です。

  • 紋を入れた場合:準礼装となり、親族としての参列にもふさわしい格調高い装いです。
  • 紋がない場合:略礼装となり、友人や同僚としての参列など、よりカジュアルなパーティーシーンまで幅広く活用できます。

最近では、より幅広いシーンで着回せるよう、あえて紋を入れない訪問着を選び、帯や小物で格を調整する方も増えています。

2.結婚式には訪問着で出席しても大丈夫?

新郎新婦の親族(特に母親や叔母などの年配者)は、既婚者の第一礼装である「留袖」を着用するのが一般的です。そのため、それ以外の立場の方であれば、訪問着での参列は全く問題ありません。
具体的には、以下のような方に訪問着は特におすすめです。

  • 未婚の親族、従姉妹の方
  • 職場の同僚・上司、恩師の方
  • 友人として参列する方
  • 振袖を卒業した、あるいは年齢的に落ち着いた装いをしたい20代・30代の方

振袖を着ることに少し抵抗が出てきた世代の方にとっても、訪問着は品格と大人っぽさを演出できる最適な選択肢といえるでしょう。

3.結婚式に訪問着を着ていく際のマナー

訪問着は結婚式に安心して着られる万能な着物ですが、お祝いの席の主役はあくまで新郎新婦です。主役を引き立てる「お呼ばれ側」として、以下の色のマナーは必ず押さえておきましょう。

黒留袖と同じ「黒地」は避ける

親族が着用する黒留袖と見間違われる可能性があるため、ゲストが黒地の訪問着を着るのは避けるのがマナーです。会場内で立場を混同させないための配慮です。

花嫁の象徴である「白地」は避ける

ウエディングドレスや白無垢を連想させる白は、花嫁だけの特別な色です。洋装と同じく和装でも避けるのが基本。どうしても白に近い淡い色を着る場合は、絵柄がしっかり入っているものを選んだり、帯や小物に濃い色を差して「全身が白く見えない」工夫をしましょう。

派手すぎる色・柄は控える

あまりに原色に近い派手な色や、大柄すぎて主役より目立ってしまうようなデザインは控えましょう。写真に残った際にも、新郎新婦を優しく引き立てるような上品な装いを心がけるのが大人のたしなみです。

4.立場別・結婚式にふさわしい訪問着の選び方

訪問着には多彩な色柄があるため、出席する立場に合わせて選ぶとよりスマートです。

未婚の親族として参列する場合

親族として参列する際は、周囲の親族とのバランスを考え、控えめで格調高い装いを目指しましょう。

  • 色・柄:パステルカラーや落ち着いたグレー、ベージュなどの地色が理想的です。柄は、松竹梅や鶴亀などの「吉祥文様」や伝統的な「古典柄」が描かれたものなら間違いありません。一つ紋が入っていれば、よりフォーマル感が増します。
  • 帯・小物:金糸・銀糸を織り込んだ格調高い「袋帯」を合わせ、二重太鼓で結びます。半襟と足袋は清潔感のある白を選び、草履やバッグも礼装用のセットを揃えることで、格式高いフォーマルスタイルが完成します。

友人・同僚として参列する場合

友人や同僚などの立場であれば、紋の入っていない訪問着でも問題ありません。会場に華やかさを添える役割も期待されています。

  • 色・柄:親族ほど格式に縛られる必要はないため、少しモダンなデザインや、自身のパーソナルカラーに合った華やかな色を選んで個性を出しても素敵です。
  • 帯・結び方:帯は「袋帯」を合わせるのが基本ですが、若い方であれば、袋帯を使って「ふくら雀」などの変わり結びをしても可愛らしく、お祝いの席にぴったりです。マナーを尊重しつつ、自分らしいコーディネートを楽しみましょう。

5.まとめ

ポイントさえ押さえれば、結婚式に訪問着を着て行くことは何も心配ありません。訪問着は、着るだけで会場がパッと明るくなり、新郎新婦やそのご家族からも喜ばれる大変礼儀正しい装いです。

もし「手持ちの着物がこの場に合っているか不安」「自分に似合う色を知りたい」といった悩みがあれば、ぜひ実物や画像を持って、お近くの呉服店へ相談してみてください。着物のプロが、あなたの立場や季節、会場の雰囲気に合わせた最適なアドバイスをしてくれますよ。


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