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洗える、軽やか、気軽。 「新しい着物素材」を知っていますか?|化繊着物の魅力と選び方

しっとりとした手触り。美しい光沢。身体に沿うような、やわらかな風合い。
長い歴史の中で、日本の着物文化を支えてきた絹には、確かに特別な魅力があります。
一方で、着物の世界には今、もうひとつの選択肢があります。
それが、化学繊維を使った「新しい着物素材」です。
「化繊の着物って、安い着物でしょ?」 そう思っている方も、もしかするといるかもしれません。
でも、今の化繊着物は、それだけではありません。
洗える。乾きやすい。扱いやすい。汗や雨を気にしすぎずに着られる。
そして、着物をもっと自由に楽しむために、素材そのものが進化しています。
今回は、そんな「新しい着物素材」の世界を、少しだけのぞいてみましょう。
目次
「化繊の着物」って、そもそもどんなもの?
化繊とは、化学的な方法でつくられた繊維のこと。
着物では、主にポリエステルなどの合成繊維が使われています。
昔から「化繊=安価」というイメージを持たれることもありますが、
同じ化学繊維でも、使われている糸や織り方、加工、染色、仕立て、デザインなどによって、風合いや価格は大きく変わります。
洋服を考えてみても、「ポリエステルだから、全部同じ。」とはなりませんよね。
スポーツウェアに使われるポリエステルと、上質なブラウスに使われるポリエステルでは、触ったときの印象も、機能も、価格も違います。
着物も、それと同じです。
「化繊」という素材の名前だけで、着物の良し悪しを決めることはできません。
着物にも「機能性」が求められる時代へ
着物は、長い歴史の中でさまざまな技術によって進化してきました。
そして現代では、「美しさ」だけでなく「着やすさ」や「お手入れのしやすさ」も、着物を選ぶ大切なポイントになっています。
たとえば、
「汗をかいたらどうしよう」
「雨の日には着られないかな」
「食事に行って汚したら大変そう」
「着た後のお手入れが心配」
「着物はクリーニングに出さないといけないのかな」
そんな不安が、着物を着ることへのハードルになっている方も少なくありません。
そこで活躍するのが、機能性を備えた新しい着物素材です。
代表的なもののひとつが、東レの「シルック」。
東レが1960年代に開発・発売して以来、絹のような風合いを目指しながら、合成繊維ならではの技術を追求してきた素材です。現在も「シルック」シリーズは進化を続けています。
そして、夏の着物や浴衣などでよく知られているのが、「セオα(セオアルファ)」です。
東レシルック、セオα。進化する「洗える着物」
東レシルック
「シルック」は、絹のような美しい風合いを目指して開発された合成繊維素材。
長年にわたる技術開発によって、和装にも使われる素材として進化してきました。
さらに東レでは近年、「シルック美来™」という新素材も開発。シルクタッチや自然な光沢に加え、耐洗濯性やイージーケア性など、絹にはない機能性も追求されています。
セオα
そして、暑い季節に頼りになるのが「セオα」。
セオαはポリエステル100%の高機能素材で、吸水性・速乾性に優れ、汗をかきやすい季節にもさらりとした着心地を目指した素材です。
また、家庭で洗濯できる商品も多く、汗や汚れを気にしすぎずに着物を楽しめることも大きな魅力。
実際にセオαを使った着物では、夏着物だけでなく、単衣の時期にも着られるものがあります。
つまり、「化繊だから絹より劣る」という単純な話ではありません。
絹とは違う方向から、着物をより快適にするために進化してきた素材なのです。
「洗える」って、着物にとってすごく大きなこと
新しい着物素材の魅力を語るうえで、やっぱり外せないのが「洗える」ということ。
着物を着たことがない方にとっては、「着物って、家で洗えないんだよね?」というイメージがあるかもしれません。
もちろん、着物は素材や仕立て、加工によってお手入れ方法が異なるので、すべての着物を自宅で洗えるわけではありません。
でも、家庭でのお手入れを想定してつくられた「洗える着物」なら、汗をかいた日や、ちょっとしたお出かけの後にも、以前より気軽にお手入れできます。
たとえば、
- 夏祭り
- 観劇
- ランチ
- 旅行
- 街歩き
- お稽古
- 雨の日のお出かけ
など。
「今日は汗をかきそうだからやめておこう」
「雨が降りそうだから着物はやめておこう」
そんなふうに諦めていた日にも、選択肢が増えます。
着物を着る回数を増やしてくれること。
それも、新しい素材が持つ大きな価値なのかもしれません。
「化繊だから安い」とは限らない
こで、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
化繊の着物は、すべて同じ価格ではありません。
「化繊なら数千円で買える着物もあるのに、どうしてこんなに価格が違うの?」
そう思うこともあるかもしれません。
でも、着物の価格は素材名だけで決まるものではありません。
糸の開発、生地の質感、織りや加工、染色、柄の表現、デザイン、仕立てなど、さまざまな要素が組み合わさって一枚の着物になります。
たとえば、同じ「ポリエステル」という素材でも、普段着として気軽に楽しむためのものと、素材の機能性や生地の風合い、デザイン性にこだわったものでは、当然ながら別の商品です。
だから、
「化繊=安い」
ではなく、
「化繊にも、いろいろな着物がある」
と考えてみてください。
正絹と化繊、どちらがいい?
ここまで読んで、
「じゃあ、正絹より化繊のほうがいいの?」
と思った方もいるかもしれません。
答えは、「どちらもいい」です。
正絹には、正絹にしかない魅力があります。
一方で、新しい着物素材には、絹にはない機能性があります。
しっとりとした質感を楽しみたい日。
特別な一日に、とっておきの一枚を着たい日。
汗や雨を気にせず、気軽に出かけたい日。
旅行に持っていきたい日。
お手入れの負担を少なくして、もっとたくさん着たい日。
そのときどきで、選びたい着物は違っていいのです。
「どちらが本物か」ではなく、「今日はどちらを着たいか」。
それくらい自由に選んでいいのではないでしょうか。
初めての着物だからこそ、「新素材」という選択肢
実は、新しい着物素材は「初めて着物を買う」という方にもおすすめしたい選択肢です。
初めての着物だからこそ、
「汚したらどうしよう」
「ちゃんと着られるかな」
「着た後のお手入れが大変そう」
という不安はつきもの。
そんなとき、
洗える。
扱いやすい。
気軽に着られる。
という特徴は、とても心強いものです。
最初から「完璧な一枚」を選ばなくてもいい。
まずは着物を着てみる。
出かけてみる。
たくさん着てみる。
そして、着物が好きになったら、その先で正絹の着物を選んでみてもいい。
そんなふうに、一枚目の着物から自由であっていいと思うのです。
着物は、もっと自由に楽しんでいい
着物には、たくさんのルールがあります。
季節、格、素材、柄、帯、TPO……。
それを知ることも、着物の楽しさのひとつです。
でも、ルールを知ることと、ルールに縛られることは、少し違います。
「正絹じゃないと着物じゃない」
「化繊だから恥ずかしい」
「洗える着物は本格的じゃない」
そんなふうに思って、着物を着ることそのものを諦めてしまうとしたら、それは少しもったいない。
着物は、長い歴史の中で、その時代の技術や暮らしに合わせて変化してきました。
だからこそ、今の私たちには今の私たちに合った着物があっていい。
絹の美しさを楽しむ着物も。
新しい素材の機能性を楽しむ着物も。
どちらも、着物です。
洗える、軽やか、気軽。
そんな新しい選択肢から、着物を始めてみるのもいいかもしれません。
「着物って、思っていたより自由かも。」
そう感じる人が、ひとりでも増えたら。
新しい着物素材が、これからの着物文化をもっと身近なものにしてくれるはずです。
新しい着物素材を、実際に見てみませんか?
「洗える着物を試してみたい」
「東レシルックやセオαの生地を見てみたい」
「自分に合う着物素材を相談したい」
そんな方は、ぜひお近くの鈴花へお越しください。
鈴花では、正絹の着物はもちろん、東レシルックやセオαなど、機能性と美しさを兼ね備えた新しい着物素材も取り扱っています。
実際に生地を手に取って、風合いや軽さを確かめながら。
「こんな着物なら、もっと着てみたい」
そう思える一枚を、一緒に見つけてみませんか?
着物は、もっと自由に楽しんでいい。
その最初の一歩を、鈴花で。

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