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着物の仕立て直し相場はいくら?寸法直し(部分直し)との違いや費用目安を徹底解説

お母様やお祖母様から譲り受けた大切な着物や、体型が変わって着られなくなってしまったお気に入りの一枚。「もう一度着たいけれど、サイズが合わない…」と諦めていませんか?
着物は、縫い直すことでご自身の身体に合わせて生まれ変わり、世代を超えて受け継いでいける素晴らしい衣服です。しかし、いざお直しに出そうとすると、「仕立て直し」や「寸法直し」といった専門用語が並び、費用がいくらかかるのか不安に感じる方も多いはず。
今回は、着物のサイズ直しの基本となる「仕立て直し」と「寸法直し」の違い、それぞれの費用相場や期間、そして依頼する前に知っておくべき注意点について徹底解説します。
1. 着物の「仕立て直し」と「寸法直し」の違い

着物のサイズを変える方法には、大きく分けて2つの種類があります。目的や予算に合わせて適切な方法を選びましょう。
仕立て直し(全体のお直し)とは
着物を一度すべて解いて糸を抜き、反物(一枚の長い布)の状態に戻してから、ご自身のサイズに合わせて一から縫い直す方法です。「仕立て替え」と呼ばれることもあります。
通常、解いた後に「洗い張り(水洗い)」を行うため、全体のくすみや汚れがすっきりと落ち、新品のように蘇るのが最大の特徴です。
寸法直し(部分的なお直し)とは
着物の形をそのまま保ち、直したい部分(袖の長さや、身幅など)の糸だけを解いてサイズを調整する方法です。部分的な作業になるため、全体を解く「仕立て直し」に比べて費用と期間を抑えることができます。
【比較表】仕立て直しと寸法直しの違い・選び方まとめ
| 比較ポイント | 仕立て直し(全体) | 寸法直し(部分) |
|---|---|---|
| 作業内容 | 全て解いて洗い張り後、一から縫い直す | 直したい部分だけを解いて縫い直す |
| 費用の目安 | 高め(仕立て代+洗い張り代など) | 安め〜中程度(直す部位による) |
| 納期の目安 | 約1ヶ月〜2ヶ月 | 約3週間〜1ヶ月半 |
| メリット | まるで新品のように美しく蘇る 全体のサイズを自分の体型に完璧に合わせられる |
費用と時間が抑えられる 気になるところだけを手軽に直せる |
| こんな方におすすめ | 譲り受けた着物で全体的にサイズが合わない方 全体的な汚れやくすみが気になる方 |
裄(腕の長さ)だけを伸ばしたい(縮めたい)方 身幅だけを広げたい(狭めたい)方 |
2. 【費用一覧】仕立て直しの相場はどれくらい?

着物のお直しには、職人の手仕事による確かな技術が必要です。ここでは、一般的な費用の目安をご紹介します。
仕立て直し(全解き・仕立て替え)の費用相場
以下は「仕立て代(縫う作業にかかる費用)」の目安です。これに後述する「洗い張り代」や「裏地代」が追加されるのが一般的です。
振袖・留袖などフォーマル着物の相場:約40,000円 〜 70,000円
比翼(ひよく)仕立てなど構造が複雑であったり、柄合わせが難しいため、費用は高くなります。
訪問着・小紋・紬など一般着物の相場:約30,000円 〜 50,000円
袷(あわせ:裏地あり)か、単衣(ひとえ:裏地なし)かによっても数千円〜1万円ほど変動します。
寸法直し(部分直し)の部位別費用相場
直したい箇所によって費用が異なります。
裄(ゆき)直し・袖丈直しの相場:約5,000円 〜 12,000円
腕の長さ(裄)や、袖の縦の長さ(袖丈)を直すメニューです。比較的安価で依頼できるため、最も利用されることの多いお直しです。
身丈(みたけ)直し・身幅直しの相場:約15,000円 〜 30,000円
着物の縦の長さ(身丈)や、胴回りの太さ(身幅)を直すメニューです。衿や脇など広い範囲を解く必要があるため、部分直しの中ではやや高額になります。
仕立て直しに伴うメンテナンス・部品交換の相場
お直しの際には、生地を整えたり、傷んだ部品を交換したりする費用が発生することがあります。
洗い張り・湯のし・シミ抜きの費用目安:約10,000円 〜 20,000円
解いた着物を水洗いする「洗い張り」や、生地のシワを伸ばす「湯のし」にかかる費用です。頑固なシミがある場合は別途シミ抜き代がかかります。
胴裏や八掛など「裏地」の交換にかかる費用目安:各10,000円 〜 25,000円
裏地を新調する場合、「新しい生地代+縫い付けるための仕立て代」がかかります。
3. 着物の仕立て直しにかかる期間と納期の目安
お直しは手作業で行われるため、着用する予定日が決まっている場合は、スケジュールに余裕を持って依頼することが大切です。
一般的な納期(通常期)の目安
部分的な「寸法直し」であれば約3週間〜1ヶ月半、全体を直す「仕立て直し(洗い張り含む)」であれば約1ヶ月〜2ヶ月程度が目安です。
納期が長くなりやすい繁忙期(秋〜成人式前)の注意点
七五三や秋の結婚式シーズン、お正月、そして成人式を控えた9月〜12月頃は、全国的にお直しやクリーニングの依頼が殺到する繁忙期です。通常よりも納期が+1ヶ月ほど長くなることがあります。
急ぎ(お急ぎ便)で対応してもらう場合の追加料金
「来週の結婚式に着たい!」といった急ぎの要望に対して、特急料金(相場の1〜3割増し、あるいは数千円程度の追加料金)を支払うことで、納期を短縮してくれる店舗もあります。ただし、職人の空き状況次第となるため事前の確認が必要です。
4. 着物の仕立て直しの注意点
着物の状態や種類によっては、希望通りのお直しができないケースもあります。依頼前に以下の3点を確認しておきましょう。
生地の劣化やシミの状態によっては仕立て直しができない
何十年も前の古い着物の場合、生地自体が弱っており、解こうとすると破れてしまう(生地が裂ける)ことがあります。また、昔の縫い目の跡(折り目のスレやヤケ)がくっきりと残ってしまい、サイズを大きくした際にその線が目立ってしまうこともあります。
譲り受けた着物は「裏地(胴裏・八掛)」の交換費用が発生しやすい
表地は綺麗に見えても、肌に直接触れていた裏地(特に白い「胴裏」)は、汗などの影響で経年による黄ばみやシミが出ていることが非常に多いです。清潔に気持ちよく着るために、お直しのタイミングで裏地の新調をおすすめされるケースが多々あります。
格(格式)の異なる着物への仕立て直しはルールに注意
「振袖の長い袖を短く切って、または内側に縫い込んで、訪問着として着る」というのは定番の仕立て直しです。しかし、柄の入り方がカジュアルな「小紋」をフォーマルな「訪問着」に仕立て替えることは、着物のルールの観点からできません。また、着物を羽織や帯へリメイクすることは可能ですが、生地の面積の関係でその逆(羽織から着物にするなど)は不可能です。
5. まとめ
着物の「仕立て直し」と「寸法直し」は、ご自身の体型や着物の状態、ご予算に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
費用や期間はかかりますが、ご自身のサイズにぴったりと合った着物は着崩れしにくく、着姿が格段に美しくなります。何より、想い出の詰まった着物に再び袖を通せる喜びは、何物にも代えがたいものです。
タンスの中に眠っている着物でサイズにお悩みがある方は、状態の確認や見積もりだけでも、まずは信頼できるプロに相談してみてはいかがでしょうか。
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